これも、日本美術史の先生から「こーゆー類の本はいけませんね」と却下された本。
でも、すっごく役に立った。

如来や菩薩などは何がどう違うのか、持ち物、出で立ち、造り、どのような救いがもたらされるのか簡潔に記載されている。
世の中が仏像ブームってゆーか、歴史ブームってゆーか。
テレビドラマや博物館の催し物や仏像の盗難ニュースの影響で歴史に興味を持つ人が多くなってきたからか、この類のガイドブックみたいなのはたくさん出てる。

この本はよくわかる、というか初心者にも見やすい。

何県の何とかというお寺には何時代のこのような像があるとか、ってゆーよーなお寺ごと、地方ごと、時代ごとにカテゴライズされていないから、たぶん参考書としては致命的なんだと思う。
そのいわれとか歴史的背景などもほとんど省略されていて、仏像の種類ごとにカテゴライズされている。

写真はページ数のわりに豊富で、わかりやすい図解もあり「この部分がこうなっている仏像は○○です」「これを身につけているのは○○です」という説明にとどまっているので非常に簡潔。

仏師やここは押さえておきたいと思うような言葉の説明も受験の時に丸暗記する内容程度にぎゅっと収められていてこちらもとても親切かつ簡潔にまとまっている。
余分な情報はないって感じ。
また、特定の宗教に深入りしていないので、そーゆーのが好みな人にはいいかも。

で、こんな本は役に立ちません、と聞いていながら、胎蔵界曼荼羅や金剛界曼荼羅についてはこの本で見ておいた部分が試験に出た。ラッキー#59126;

造像の種類と技法や印相、坐法などの図解も大変役に立った。もっと専門的な学術書ならさらに詳しく説明されているんだと思うけど、専攻じゃないからこの程度で十分。

お寺参りの時にカバンに入れてても荷物にならない薄手のA5サイズだから仏像めぐりの旅のお供にもできそう。(そんな趣味はないけど)

とにかく、ありがた~ぁい仏像の本なのです。

一緒に買ったこの浮世絵の絵はがきのほうがかなり気に入っている。
猫と金魚が何ともカワイイ。

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