クローゼットでごそごそやってたら、ナニかがナニかに当たって、突然「ばい~~ぃん」って大きな音がした。
犯人は、こいつ。

ワケあって、下の方はお見せできない(散らかりすぎだから)けど、アイリッシュハープという楽器。

アニメ家なき子(立体アニメーション)のレミが弾いていたやつを想像していただければほぼ等しいかも。
「同情するなら、金をくれ」じゃない方。

背丈は145cm位。メーカーの青山ハープサイトでは「ノンペダルハープ」のカテゴリに掲載されている。
アイルランドやケルトのハープ、中南米のアルパなどの民族楽器のハープの多くがこの類。

「千と千尋の神隠し」の主題歌を歌っていた木村弓さんが持っていたハープはサウルハープと言って、通常のノンペダルハープの一部をスパッと切ったみたいな、小さなもの。
膝に乗せて引くので「ラップハープ」と呼ばれることもある。
昔、ノートパソコンのことを「ラップトップ」と呼んでいた感覚に近いかも。(追及すると、ノートパソコンとラップトップパソコンは違うものなんだけど。)

話がそれた。。。

どーして、このアイリッシュハープなんか持っているかというと、それをやっていたからです。かなり短い間だけど。
本当は、7本のペダルがあって、47弦のグランドハープをやりたかったんだけど、楽器の値段と住宅事情により断念。
お手軽なノンペダル34弦にしてみた。

こーゆー時の妥協は絶対よくない。
グランドピアノを置きたいけどアップライトピアノにしたって感覚とは全然違って、チェロを習いたいのに、場所の都合で中国の二弦か沖縄の三線を買ってしまうようなものです。
絶対、絶対、別物なのに、知識のなかったわたしは、小さくてカワイイかもと案外とあっさり購入を決めてしまった。(二弦の画像)(三線の画像

この手のハープは上の写真ではちょうど裏側上部に弦を上げ下げするためのフックがついている。
家電製品によくあった、パチっと上・下に上げて入り切りする棒状のスイッチみたいなものが全部の弦についている。
(画像は借り物)
上にあげると♯、下におろすと♭の音が出せるようになっている。

例えば「ト長調」の曲を演奏する場合、あらかじめ全ての「ファ」の弦のフックを上に上げておく。
臨時記号で楽譜の途中に出てくる場合は、出てくるたびに上げたり下げたりしなきゃいけなくて、複雑な曲だとフックの上げ下げがめちゃくちゃ忙しくて、とてもじゃないけど優雅に「楽器の女王ハープ」を演奏している絵とは程遠い感じになる。(ウマい人はちっこいハープを弾いても優雅に見える。)

習える教室も少なく、やっと探し当てた先生は丁寧に教えてくださるし、優しい人だったけど一流すぎて気後れしてしまった。。。
それよりも、教室に行った時、前の人のレッスンが押していてたまに待ち時間があるけど、ほとんどの人がグランドハープ。
たまに、「こっちもやってみたい」ってアイリッシュハープをセカンド的にやってる人はいたけど。

とにかく、グランドハープの迫力はすごい。
見た目の美しさもさながら、広がり、響き、つながる音の美しさは、何にも換えられない。
半音の切り替えは足元のペダルで優雅に操作できるのも魅力。

で、レッスンに来ている人のほとんどがキレイで、かわいくて、お上品。。。。で、たぶん本当のお金持ち。(前の記事のセレブちゃんとは明らかに人相が違っていて、皇族っぽいのだ。)
何だか場違い~な感じ。

練習するにも日中じゃないとできないのに、仕事が不規則になって練習が全くできなくなり、やっぱりきれいなグランドハープへの憧れが忘れられなくて、なんとなく惨めな気持ちになって、レッスンへの足が遠のいてしまった。

通わなくなったからって休日に1人でレッスンするはずもないし、だいたい、こーゆー楽器は自己流はご法度。
変な癖がついてしまうから、基礎ができるまではちゃんと習うべき、という自分勝手な信念のもとに、アイリッシュハープは放置プレイされている。人生最大の無駄遣いだ。中古の自動車なら買えたかもしれないのに。

それにしても、グランドハープの世界は「真正セレブ」な世界でした。
けっして「エセレブちゃん」や「セレブもどきちゃん」になりたくて始めたわけじゃないんだけど。

ちなみに、レッスンに通っていることがばれた時、言われたこと。

当時の会社の同僚1「ハープ?布引?」
当時の会社の同僚2「人魚姫が持ってるやつ?」

同僚2がいいセンかな。
布引って何って思った方、「神戸 布引ハーブ園」でググってみてください。
グランドハープとは何の関係もないことがお分かりになると思います。

文字ばかりなので、せめての癒し画像。朝一番の、屋根にゃんこ。
左側:カドカワ、右側:ゲン どっちも三毛にゃん。ちなみにゲンちゃんはしっぽの15cmまではまっすぐでその先がグーになってる。からゲンコツのゲンちゃん。カドカワはご想像の通り。